胎児とママの身体の変化&アドバイス

妊娠8ヵ月

妊娠8ヵ月目にもなると、お腹も張り出して、もうどこから見ても立派な妊婦です。赤ちゃんからの胎動を心地よく幸せに感じているのではないでしょうか。でも一方で、だんだん近づいてくるお産に不安も感じる頃だと思います。新しい生命をこの世に産み落とす人生最大のイベントで、「良かった」と心から言えるように、今から準備していきましょう。

<胎児のこと>

  • 身長約43cm/体重約1800g
  • 肺以外の主要器官の働きが充実しはじめます。
  • 聴覚が完成。外からの強い音に反応して体を緊張させることがあります。
  • まぶたをしっかり開いたり閉じたりします。
  • 大人と同じ60兆個の細胞ができあがります。
  • 視覚も備わってくるので、お腹の外からの強い光に対して反応することがあります。

<ママの身体の状態・症状>

  • 子宮底が上がりみぞおちの下くらいまで達し、胃を圧迫するようになりますので、動機や息切れ、胃がもたれることがあります。
  • 子宮を中心として体じゅうの血液がフル回転する時期ですので、ホルモンの影響で充血しやすく、歯茎からの出血や鼻血、痔も起こりやすくなります。
  • 長時間歩くと下腹部や足の付け根に疲れを感じたり、夕方に手足がむくんだり、しびれたりすることもあります。
  • 体重増加が目立ち、妊娠線ができやすい時期です。

<食事のこと>

  • 胎児の発育を支えるために、母体から胎児へ優先的に糖分(ブドウ糖)が送られるようになるため、母体は糖分不足となり、甘いものが欲しくなります。
  • 超音波で見る胎児はもう立派な赤ちゃんです。でももっと大きくなって各機能を充実させなければなりません。丈夫な身体のもとを作るのは、たんぱく質。脳の発達のためにも必要です。魚や大豆食品などから良質のものをとっていきましょう。
  • 塩分を摂り過ぎると、妊娠中毒症になりやすくなります。料理は減塩を心がけましょう。
  • この時期のおすすめメニューは「鮭とジャガイモのまろやか豆乳シチュー」です。

<アドバイス>

  • お腹が張りやすくなる時期です。朝からずっと張ってたり、1日に10回以上張る、下腹部痛がある、出血している、淡黄色のおりものが多い、破水らしい水が降りたなど、このような場合には早産の危険性もありますので、受診しましょう。一方、ときどきお腹が張ってかたくなることもあるが、しばらく休んで治まるなら大丈夫です。
  • 体重が急激に増えると、皮下脂肪の増加に表皮の伸びがついていけず、皮膚の表面がひび割れてくるのが妊娠線です。おなか、おしり、乳房のほか、膝の後ろにできることもあります。一度できると赤みは消えても白い痕になって残りますから、できないように予防うることが大切です。まず、食べ過ぎて一気太りしないように。皮膚が乾燥しているとできやすく、水分を多く含んでしっとりしているとできにくくなります。保湿成分を含むクリームで皮膚のうるおいを保ちましょう。
  • 朝から顔がむくんでいたり、終日むくみが取れないようなら、妊娠中毒症が心配なので、医師に相談してください。
  • 胎児は頭を下にした頭位の姿勢に落ち着き始めます。逆子の場合は、医師から直す姿勢を教えてもらい今のうちに治しておきましょう。
  • 入院・出産準備をする時期です。

 <今月の To Do Point>

この月にやるべきことや注意したいことをリストアップ。今何をすべき?

迷いや不安を感じたら、チェック!

◇2週間に1回定期健診に行く

トラブルや早産の兆候などを早期発見して予防するためにも、健診はきちんとうけましょう。

◇毎日胎動があるかチェックする

赤ちゃんは頭を下にした頭位の姿勢に落ち着き始めます。赤ちゃんからのメッセージを毎日受け取りましょう。

◇入院の荷物の用意を始める

入院に必要なものをリストアップし、少しずつ準備を始めましょう。

◇赤ちゃんの部屋を準備する

ベッドや布団を置く場所を決め、赤ちゃんが居心地のいい環境を作りましょう。

◇赤ちゃんの名前を考える

誰が名付けるのか、字画で選ぶのかなど、赤ちゃんの名前について話し合っておきましょう。

◇むくみに注意する

妊娠後期になると、特に母体の血液中の水分量が増え、むくみに悩まされる人も多くなります。足をクッションの上に乗せて寝ると、むくみ解消に効果があります。

◇働いている場合は、仕事の引き継ぎをする

メモやマニュアルを作って、スムーズな引き継ぎができるように準備しましょう。仕事相手にもいつから産休に入り、いつ復帰するのかなど伝えておくとよいと思います。

◇禁酒・禁煙する

アルコールやニコチンは胎盤を通過して胎児に移行してしまうので、やめましょう。

◇塩分の摂り過ぎに注意する

妊娠中毒症になりやすい時期です。料理は減塩を心がけましょう。

◇体を冷やさないようにする

冷えは、安産の大敵。子宮が収縮しやすくなり早産の原因になることもあります。

◇毎日体重を計り、体重管理をしっかりする

体重は1週間に500g以上増やさないよう気を付けてください。出産時までの体重増加は、妊娠前の体型が標準の人で6~8kgが理想です。多くても10kgまで。

妊娠8ヶ月の頃というのは、「赤ちゃんともう少しで会える」という事実をより生々と実感できる時期です。腰が重かったり、お腹が張る頻度が多くなったりと大変なこともあるのですが、ここまでくれば苦しかった妊娠期間もあと少しで終わるので、適度に休みつつ最後まで丁寧に生活しましょう。


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