生まれてくる赤ちゃんの命や人生の責任を考えると、女手ひとつで育てるのは
簡単ではないけれど、子どもからもらうたくさんの愛情は何ものにもかえられない
素晴らしい喜び。
社会の支援体制も整いつつありますので、勇気と自信を持って進んで欲しいです。
<制度>
- 戸籍上の記載差別は解消方向
法律で婚姻が明らかになっている両親から生まれた子どもは嫡出子として、戸籍上に「長男、長女」と記載されますが、法律的に婚姻関係のない男女から生まれた子どもは非嫡出子として「男、女」と性別のみで記載されます。これがプライバシーを侵害し、子どもの就職や結婚などに不利益をもたらしていると、戸籍法を改正する動きがあり、改正後は新たに出生届けを出した子どもについては、嫡出子と同じ表記方法で戸籍に記載されることになります。
- 子どもの認知、最終的には裁判で
父親が認知した場合、法律上の親子関係が生じて扶養義務や相続権などが認められます。父親が認知した場合でも、親権者が母であることに変わりはありません。ただし、父母の協議や家庭裁判所の審判によって、父を親権者にすることも可能です。父親が認知しないときは、家庭裁判所に申し立てをし、認知してもらう方法(強制認知)があります。
- 養育費の与える安心感
約8割の母子家庭は元夫から養育費を受け取ってないというデータがあります。請求の手続きは、自分でもできます。厚生省が発行している「養育費の手引き」には、相場や請求方法があり便利。養育費が定期的に振込まれることで、支えられているという実感が出て、母子の安心感につながります。
<支援>
- ひとり親の公的経済支援は?
各自治体には、ひとり親で子育てする家庭を経済面で支援する種々の制度があるので賢く活用しましょう。
*児童扶養手当:ひとり親の子どもが18歳になるまで子どもを養育している人に支給されます。
*児童育成手当:ひとり親の子どもが18歳になるまで子どもを養育している人(父親も可)に支給。
*ひとり親家庭等医療費助成:ひとり親の子どもが18歳になるまで保険診療の自己負担分の医療費の補助があります。
- 父性の欠如は心配しない
元来、人間には「親性」がベースの「対児感情」があり、女性の中に父性が、男性の中にも母性が存在しているというのが定説です。場面に応じて母性・父性を意識しつつ、バランスよく使い分けて生活していけば切り抜けられるでしょう。
今は、シングルマザーをサポートする様々な機関があります。
*「一般社団法人 日本シングルマザー支援協会」はシングルマザーが子どもを育てながらも働きやすい社会を目指して、様々なサポートをしています。こちらでは先輩シングルマザーが生き生きと活躍していますので、「元気と勇気と自信」を持って、あなた自身の子どもを育てていって欲しいと思います。