妊娠中は食べ物の好みが変わったり、たくさんものを食べたりします。
産後もその習慣が抜けず、暴飲暴食してしまう方もいるのではないでしょうか?
ここではその原因と対策についてまとめてみました。
食べ物の好みが変わるのはいいこと?わるいこと?
妊娠をきっかけに、今まで好きだったものが食べたくなくなったり、嫌いだったものが平気になったり、無性に同じものばかり食べたくなったりしますね。
それは味覚・嗅覚の変化がおこり、食べ物の好みが変化するからです。
これは妊娠初期にみられる生理現象ですので心配はいりません。多くの妊婦さんが食べ物の好みが変わったと感じているようです。
妊娠すると、女性は赤ちゃんを育てるための体へと変化をします。つわりが治まってくる妊娠中期になると、赤ちゃんの成長も著しくなり、栄養は赤ちゃんを優先して送られるようになります。そのため母体がエネルギー不足になり、空腹感を感じて食欲が高まるのです。このことから食欲が増すのは自然な事なので心配いりません。
産後も暴飲暴食?
妊娠中は、赤ちゃんのために栄養のあるものをたくさん取りいれようと、食事の量を多くしていた方も多いのではないでしょうか?
・なぜか産後も食べ過ぎてしまう
実は「食べ過ぎ」は産後にもよくみられる現象の一つで、人によっては妊娠中より食欲が増す場合もあります。
特に母乳育児中は、母乳を作り出すために多くのエネルギーが必要です。
また、昼夜問わず赤ちゃんを見ていなきゃいけないのですが、これもエネルギーの消耗が激しいため、食欲がどうしても増してしまいます。
しかし、すでに満腹なのに食べてしまったり、必要以上に食べてしまうのは、健康面においても母乳の質においても良くありません。
・なぜ食べ過ぎてしまうのでしょうか?
食べ過ぎの原因として考えられるのがストレスです。
・赤ちゃんの世話、生活に慣れていない
・母乳にまつわるストレス(出ない、出過ぎなどのトラブルを原因としたもの)
・母乳のための健康管理と食事制限
・パートナーが育児に参加してくれないなどの不満
・身体的ストレス(変化した身体、体重など)
・夜間の授乳による睡眠不足
・子育て中の孤独感、空虚感、疎外感など
ストレスには個人差がありますが、多かれ少なかれ感じていた人はいるはず。
赤ちゃんが生まれ「かわいい」「楽しい」だけではありませんし、一日中赤ちゃんの世話をしていると、社会から疎外感を感じたり、孤独だと思うこともあるでしょう。
このようなストレスから逃れるためにどうしても「食」へ走ってしまうと考えられます。
暴飲暴食を防ぐために
・温かいお茶を飲んで一息
産後は特に甘いものが食べたくなりますが、産後すぐに甘いものを食べてしまうと、乳腺を詰まらせてしまう要因になります。甘いもの、脂質の多い食生活は避ける必要があります。温かいお茶を飲んでひとまずリラックスして、甘い食べ物から意識を遠ざけるようにしましょう。
・ストレッチして体の緊張をほぐす
深呼吸をしながら軽いストレッチを行い、疲れた体の緊張をほぐしてあげましょう。無理をすると体を痛めてしまうこともあるので注意が必要です。
・おにぎりを用意しておく
産後は赤ちゃんの生活リズムに合わせなければならないため、決まった時間に三食取ることは難しくなります。おにぎりを握っておいて、お腹が空いた時間に食べるとよいでしょう。
妊娠中も産後もさまざまな要因で食欲が増したりするようで、食べ過ぎてしまうこと自体は異常なことではありません。ですが、そのために体調を崩したりしないよう、個々の生活に合った工夫が必要です。