日々の生活で子どもの好奇心を育む3つのポイント

はじめに

ついこの前生まれたばかりの赤ちゃんも、数か月で首がすわって、お座りをしたり、おもちゃで遊んだり、言葉を話したり、子どもの心身の成長は本当にあっという間。特に幼児期は、人格を作る大事な時期とも言われていて、家庭や外の世界での経験、人とのかかわりあいはとても大切です。

子どもがのびのびと過ごし、たくさんのことができるようになっていくには親の見守りといろいろな工夫が必要だと、私自身も感じています。

そこで、今回は、ベビニティーズライターの和田美恵さんに、子どもの好奇心を育む環境づくりについて紹介してもらいました。

好奇心が満たされる、親の言葉と反応

子どもが何かを「やりたい!」という行動を起こした時、親の反応や行動はとても重要です。

たとえば親が料理をしているのを見て子どもが「私もやりたい」と興味をもった時、親が「忙しいからあとでね」と言うのと「これを手伝って」と言うのでは、子どもの気持ちへの寄り添い方がだいぶ違います。もちろん忙しい時は親が自分でやってしまったほうが時間はかからないので内心ちょっと面倒くさいなと思ったとしても、子どもにもできそうなことを教えてあげると子どもはとても喜びます。

 <子どもができる小さなお手伝いの例(キッチン編)>

  • ラップを使って子ども用の小さなおにぎりを作る
  • バナナを切る
  • パンやハムを型抜きする
  • トマトを洗ってヘタをとる
  • テーブルを拭く
  • 家族の箸を用意する

お手伝いといっても子どもにとってはもちろん遊びの延長です。そして大人にとっては簡単なことも、子どもにとってはとても難しいこともあります。

踏み台の用意や、最初は一緒に手を添えて手伝うことが必要で、もちろんうまくできないことも当たり前ですが、子どもにとって安全にやりたいことができる、という環境づくりはとても大切だと感じます。

おもちゃは月齢にあったものを

ガラガラを手でにぎったり、手でたたいたり、指でつまんだりすることは、生まれたての赤ちゃんにはできないこと。最初はうまくできなくても少しずつ繰り返していくうちに、だんだんできるようになります。

よく箱からティッシュをたくさん出してしまった、という赤ちゃん時代のいたずらがありますが、ティッシュをつまんで指をはなす、というのも成長したからこそできること。動くものを目で追ったり、手を使ったり、体を動かすことで心身の発達が進んでいくので、その成長にあう(月齢にあう)おもちゃを用意しておきましょう。

月齢にあう、おもちゃの例として、例えば生まれてすぐは白黒のはっきりした色しか見えず目の動きもかぎられているので白黒のゆっくり動くモビールがおすすめ。3ヶ月頃になると赤・青・黄色などの色も認識できるのでカラフルなおもちゃや、触ると音が出るプレイマット、ハイハイができるようになるころにはやわらかい素材のボールなど。モビールなどは身近なもので手作りしている人もいます。

日本の玩具安全基準に合格したおもちゃに付いている「STマーク」(Safety Toy マーク)は、そのおもちゃで遊ぶのにふさわしい年齢の表示を義務づけているので、購入する時には年齢表示もぜひチェックを。ちなみにヨーロッパのおもちゃは商品安全基準の「CEマーク」がついています。赤ちゃんの発達に合わせて一緒におもちゃで遊ぶことも大切ですし、本の読み聞かせでママやパパの声をたくさんきかせてあげるのもいいですね。

コロナ禍でも興味を引きだす自然とのかかわりかた

コロナ禍で多くの人が集まる施設に遊びに行くことを避けている家庭もあると思いますが、散歩や公園へ遊びに出かけて身近な自然とのかかわりは大切にしたいもの。花を摘んだり、小さな石を集めてみたり、もしかしたら虫を見つけることもあるかもしれません。水たまりや、噴水など家の中にないものをみたり、草の匂いや触った感触、風にあたる感触など、外から受ける刺激を楽しみたいですね。

自然とのかかわり以外でも、外ではお子さんの興味があることにたくさん出会うはずです。そばを通り過ぎる車の色や種類、店にならぶ果物や野菜、天気の移り変わりなど、たとえベビーカーに乗っていても、お子さんにたくさん話しかけて、語彙の引き出しを増やしてくださいね。

一方、家でおすすめしたいのがベランダやキッチンで植物を育てること。これからの季節にぴったりのミニトマトは、育てやすく、実がなるのでお子さんも喜びます。水やりをして植物を育て、花が咲き、実がなり、それを収穫し、自分の口に入るということを実体験することで、自然に食への興味も沸くことでしょう。

ベビニティーズライター 和田 美恵


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