いやいや期を乗り切る方法3つ

早ければ1歳頃から、魔の2歳児と言われる頃にピークを迎えるイヤイヤ期。

 “イヤ”なことにはとてもはっきり意思表示してくることが、子どもが大きくなった今となっては成長の大事な一過程と思えますが、実際我が子がイヤイヤ期だった頃は、その行動に自分まで泣きたくなってしまったこともありました。今回は、イヤイヤ期に悩んでいるママやパパへ何かヒントになることを願って、ライターの和田美恵さんに体験談をお聞きしました。

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  • お風呂のイヤイヤはおもちゃを活用

大好きだったお風呂がある日突然イヤになる、服を脱がせるだけでも大騒ぎ、やっと入ったと思ったら今度は湯船から出たくない…我が家もひととおりのイヤイヤを経験しました。平日は私が入れて、休日は旦那の役割でしたが、ある時娘が「パパ、痛い」と言いました。よくよく聞いてみると、どうやら私の洗い方と、旦那の洗い方が違っているようで、娘はそれがイヤだったようです。洗い方の順番や、力加減など、“いつもと違う”ことがイヤイヤの原因にもなるということを、この時気づかされました。この“いつもと違う”ことが、子どもの中で違和感となって「イヤー!」につながってくるのかもしれません。

お風呂でのイヤイヤには、いろいろなグッズが活躍しました。例えば、髪を洗う時のシャワーがイヤになってしまった時には、100円ショップなどで売っている「ゾウさんジョウロ」や「水でっぽう」、湯船に入りたがらない時には水にプカプカ浮かぶ車や電車などの「パネル」や「水風船」など。お風呂専用のおもちゃにすることで、お風呂の時間のお楽しみにしていました。それでもずっと湯船に入ってのぼせそうなときは、子どもに熱い湯が当たらないようにこっそり追い炊き。「熱くなってきたから出ようね」と声がけするとすんなり出てくれました。

  • イヤイヤな食事にならないために

「ご飯を食べたがらないのにおやつは食べたがる」「同じものをずっと食べたがる」など食事の悩みは尽きないものですが、時にかんしゃくをおこして食器を投げたりすると親もついイラっとしてしまいますね。我が家の子どもたちは食が細かったので、食事の時間がイヤイヤにならないように、一口サイズのおにぎりをいくつか用意してみたり、手づかみ食べしやすい形に切ったりして工夫をしました。食の細い子は少量を盛り付けて、「完食できた!」という達成感を味あわせてあげることがいいそうです。確かに大人でもあまり食べたくない時に、目の前にたくさんお料理が並ぶと、それだけでおなかがいっぱいになった気がしてしまいますものね。

イヤイヤ期の食事のしつけは、本当に難しいと感じることがありました。でも、子どもの中で「スプーンを使いたい」「自分の手で食べたい」という自分でやりたい気持ちを大事にして、なるべく手出しをしないで見守ってあげようと思っていたので、上手に食べられるかどうか、についてはまったく気にしていませんでした。イヤイヤしないで食べれば良い、くらいのゆるい気持ちがちょうど良かったのかもしれません。

そんなイヤイヤ期の食事に活躍したアイテムは、下に吸盤がついてテーブルにくっつけることができるお椀。お椀をひっくり返すこともできないし、お椀が動かないので、子どもが自分で食べやすいという優れもの。最近ではプレートも吸盤つきなのがあるので、お皿ポイッに悩んでいるママは試してみてくださいね。

また、我が家ではご飯の時間はテーブルとガードがついたベビーチェアを使用。食べ終わって“ごちそうさま”が済むまではそこから自分では出られないので、食事中に席をたってうろうろすることもできません。ベビーチェアに座ると、遊びではなくて「食事の時間」というけじめも、子どもたちは少し学んでくれたのではと思っています。

  • 親も気持ちに余裕をもって

自分のスーパーのカートを自分で押したがったり、手をのばしてつかんだ商品を離さなかったりと、とにかくいろんなことをやりたがるイヤイヤ期。正直、イヤイヤ期というよりも親のことを真似して、何でも“やりたい期”なのでは、と思ったくらいです。

我が家では、子どもと買い物に行く時は、店で騒ぐからお菓子を買ってなだめる、ではなく「お菓子は一つだけ買う」「ちゃんとカートに乗る」など前もって約束をしました。もちろん、欲しいものがあると駄々をこねて、自分の要求が通るまで騒いだことも多くありましたが、親が人目を気にして焦ったりイライラすると余計に子どもにそれが伝わって、ヒートアップしてしまうことが多かったように思います。親もできるだけ冷静に、「今日は一つしか買えないけれど、次はこっちを買おうね」など、気持ちを切り替えられるようにしました。

私が以前店で見た、床でひっくり返って激しく泣いている子どもを、近くでかがんでずっと見ているお母さんは、怒らずに「子どもの気持ちが落ち着くまで見守る」お母さんの姿として、とても印象的でした。子どもの成長のうち、ほんのひと時のイヤイヤ期。危ないことや他人に迷惑をかけることは、子どもが分かってくれるまで注意し続けなければいけませんが、それ以外のことについては好きにさせておくのも一つの方法。イヤイヤが始まったら、時間をおいてみたり、気分転換してみたり、親もなるべくストレスをためないようにして乗りきっていけるといいですね。

ライター 和田美恵


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