-本当にほしいヒップシートは? by ベビーグッズ・リサーチチーム-
はじめに
最近、抱っこ紐のなかで注目されている「ヒップシート」。
街角でもよく見かけるようになりましたね。ベビーグッズ講座に来てくれたママにも好評のヒップシートです。やっぱり身体がとってもラクなんですよね。
人気が出てきて様々なタイプが発売されているので、何が自分に合うのか迷っている方も多いと思います。今回は実際に0~3歳頃までのお子さんをお持ちのベビーグッズリサーチメンバーに使ってもらって、いったいどのタイプをすすめたいか、調査してもらいました。
調査に参加してくれた ベビーグッズ・リサーチチームの皆さん
1~3人のお子さんを持つママ10名とベビーグッズ・コンシェルジュが真面目に調べました!
子どもの年齢
ヒップシートを使う月齢のママ達です。
お子さんは一人目から三人目までなので、いろんなシーンで使うことを想定してもらいました。
調査するヒップシート
構造体がプラスチックタイプ
構造体が発泡体タイプ
ヒップシートをおおまかに分けると、座面の中の構造体がプラスチックやアルミのタイプと発泡体のタイプがあります。プラスチックやアルミの場合は座面が開閉してコンパクトになったり、座面の下に広い空間ができるので荷物が入るというメリットがありますが、硬いので使用者の下腹部に当たった場合、身体への負担が大きくなります。一方発泡体は、軽くて下腹部への負担は少ないですが、コンパクトにならないためかさばるということです。商品によっては収納力が無いというものもあります。
今回は売れ筋日本メーカー/海外メーカー/単機能/多機能など様々なタイプを調査しました。
- ポルバン アドバンス 日本、構造体:発泡体、肩ベルトはオプション対応
- Dag1 Plus (ダッグワンプラス) 日本、構造体:プラスチック、肩ベルト標準装備、座面開閉
- Dag3 (ダッグスリー) 日本、構造体:プラスチック、肩ベルト標準装備、座面開閉、バッグにも
- Kerata (ケラッタ) 日本、構造体:プラスチック、両肩ベルト標準装備、収納力
- REENUO (レーヌオ) 海外、構造体:プラスチック、座面開閉
- アイエンジェル 海外、構造体:発泡体、両肩ベルト標準装備
スペック比較
調査内容
事前調査により、ママ達が購入する際、特に気にすることを聞いてみたところ、身体がラクなことを重視していることが分かりました。体重が増えた赤ちゃんを、ラクに抱っこするためにヒップシート購入を検討するので、身体への負担がより少ないモノがほしいのだと納得できました。一方、デザインに関してはそれほど重視していないことが分かります。
<事前調査>
Q. どんなときに、ヒップシートを使いたいですか?
- 公園へ行くとき
- ちょっとした買い物のとき
- 幼稚園のお迎え
- 抱っこしたり降ろしたりを頻繁にするような外出のとき
- 歩き始めたころで抱っこがまだ多い時期のお出かけ
Q. ヒップシートを購入する時に、気にすることは何ですか?
身体への負担を、重視していることが分かったため、『下腹部への負担』と『腰への負担』の両方について調べることにしました。
<調査しているところ>
- 抱っこした状態で腰かけることも想定して、座った時の下腹部への負担を確認しました。
- 腰への負担は、使用者の洋服にも左右されるので、スカート着用のママに確認してもらいました。
- 子どもはなるべく密着した方が使用者の負担軽減にも、子どもの安全にもつながるため、抱っこした時のお尻の位置を確認しました。
- 抱っこした状態の座面の傾きを確認しました。
- 抱っこしない時の携帯性を確認しました。
- 通常モニター調査は一人で考えて回答しますが、ベビーグッズ・リサーチチームは、お互いの感想を言い合って、さまざまな可能性を考慮してまとめていきます。
- 正しい調査には正しく装着していることが最低条件なので、ベビーグッズ・コンシェルジュが、しっかりと装着します。
調査結果
<座面の大きさ比較>
- 奥行は、12~16㎝と 各社で差がありました。奥行が深いものは、子どものお尻が離れやすい傾向にありました。
<座面の生地と形状比較>
- どの商品も、子どものお尻が滑りにくい生地仕様になってはいましたが、実際乗せてみると、ケラッタやレーヌオはズレ落ちやすかったです。
ポルバンの突起部分は、ズレ落ち防止の効果がありました。
評価結果
おすすめ1位〈Dag3(ダッグ スリー)〉
- ダッグスリーは、本体自体がかなり大きいけれど、収納力があることと、使用しない時はバッグとしても使えるところに評価が高かった。
- 片肩ベルトにより、荷重分散ができるため、使用者への身体の負担も少なかった。
- 子どもの身体をホールドするベルトが落下防止になり、安全性にも配慮されているところも好評だった。
おすすめ2位〈ポルバン アドバンス〉
- ポルバンは、シンプル構造で、使いたいときにすぐ使える簡単さが好評だった。
- 構造体が発泡体なので下腹部への負担も少なかった。
- 座面に、お尻がズレない対策がなされているところも評価が高かった。
- 肩ベルトは使いたいが、オプション購入する必要があるところはマイナス。
おすすめ3位〈Dag1 Plus(ダッグワン プラス)〉
- 座面がたためて、コンパクトになるところとデザインが好評だった。
- ショルダーベルトが標準装備なので、そこも評価が高かったところ。
- Dag3同様、子どもの身体をホールドするベルトがあるので、安心だという意見が多かった。
- 収納性が無いところは、マイナス。
- 座面を出す際、少し手間。
おすすめ4位〈REENUO(レーヌオ)〉
- 座面が閉じて、コンパクトになるところ、角度が自由に変えられるところが高評価だった。
- お尻がズレやすかった。
- 使用中、座面を持ち上げようとすると、まれにストッパーが外れて座面が閉じてしまうことがあるので、注意が必要だと感じた。
- ここまでコンパクトになるならば、収納性はあまり重要視しない感じ。
おすすめ5位〈ケラッタ〉
- ショルダーベルトが標準装備で収納力もあるので、低月齢の頃から使用したい人にはおすすめだと感じた。
- 両肩ベルトなので、正面で抱っこするため、子どもが成長した時には、子どもの身体で前が見えなくなるので、少し危ないかも。
- 座面の奥行が深いため、お尻が離れやすく滑りやすいため、安定感に欠ける。
- 軽くて安価なのだが、身体への負担が大きく、縫製仕様の頼りなさも感じられ、評価は落とした。
おすすめ6位〈アイエンジェル〉
- キャリアタイプのようなホールド感があるので、低月齢から使用できるところが高評価だった。
- 全体的に大きくて重装備なのに、収納力も無いため、軽快に動きたい歩き始めたころに使うことを考えると使いにくい、と評価が低くなった。
まとめ
いかがでしたか?
調査する前は、コンパクトさを重視する傾向にありましたが、実際に様々なタイプを抱っこしてみることで、選ぶポイントが変わったという意見が目立ちました。
コンパクト性ばかりを重視するのではなく、使わない時にバッグとして使えるとか、小さくたためる、など携帯性があるタイプが良い、という意見が多かったです。
また、子どもを乗せたときの、安定感やズレ落ちない構造も大切だという声もありました。
今回の調査を経て、ママの志向に応じたヒップシートを提案したいと思います。
1)歩き始めたばかりで抱っこが多め
→ショルダーベルト付きのDag1 Plus、Dag3、ポルバン(ショルダーベルトを追加して)
2)とにかく荷物を減らしたい
→レーヌオ、Dag1 Plus
3)簡単第一、パッと使いたい
→ポルバン、レーヌオ
今回の調査結果が、皆さんの役に立つと嬉しいです。
実際に触って、使ってみないと分からないことが多かったという感想が多かったです。
そうなんですよね、ネットの口コミは、その方自身の感想なので全てのママに合うとは限りません。ヒップシートは座面の中の構造体の素材や形によって、使用者の身体にフィットするしないがあるので、改めて、試着の大切さを実感した調査でした。可能なかぎりお店に行って使ってみてから、購入してほしいと思いました。
Baby Goods Research Teamの調査結果
BabyGoods Research Teamの活動
実物を手に取って確認することができにくいベビーグッズを、現役ママとベビーグッズコンシェルジュが一緒に、見て・触って・使って調査しています。
ベビーグッズコンシェルジュの白石です。
ベビー用品は実際に手に取って見ることができないため、選ぶのが大変です。
実際に使うママが、見て触って評価して伝えていくことで、
より中立で正確な調査結果が得られると思い、ベビーグッズ・リサーチチームを作りました。
選択の際に今回の結果を活用していただければ嬉しいです。
※調査は、リサーチチーム独自の調査方法で実施しております。
育児を頑張るママの、いつもそばにいるのが育児グッズです。
そんな育児グッズを通してママと赤ちゃんをサポートするために
ベビーグッズコンシェルジュがいます。
ママと赤ちゃんがもっと笑顔になることを願って。
主な活動内容はこちらでご確認ください。